木製玄関ドア

  • 木製のドアをサンドペーパーで木地調整をし、“ドアニス”を乾かしながら3回拭き塗りをして、その時はきれいに仕上がった。
    2ヶ月後に5時間くらい強い雨が降り、翌日気がついたら、薄く塗膜がとれ、塗膜が少しにごっていた。
    原因は何か。

    “ドアニス”の密着不良が考えられます。

    表面的にはきれいに塗れて問題が無いように思えても、密着不良の状態になっている場合があります。
    ドアニスが密着不良を起こしていたため、雨にあたることによって塗膜が白くなり、剥がれの現象が起きたものと考えられます。
    密着不良には下記のような2つの要因が考えられます。

     

    要因1:普段ドアをワックスでお手入れしていた

    ① ロウワックス(蜜ロウ、カルナバロウなど“ロウ”を成分とするワックス)を使っていた場合
    ニスを塗る前に“ペイントうすめ液”やワックス除去剤、研磨などで丁寧にワックスを落とせば、ニスが塗れるようになります。

    ② シリコン系ワックス(シリコンを使ったワックス)を使っていた場合
    シリコンの粒子が、ニス塗膜を形成する網目より細かいため、塗膜を通過して木地に浸透してしまい、ニスを再塗装する際にはじきをおこし、ニスが密着しにくい状況になります。
    塗る際にはじき現象がおきなくても、きれいに塗れて乾いても、後に、シリコンが塗膜の中に上がってきて全体が白ぼけ、塗膜をもろくしてしまうことになります。
    従って、シリコン系ワックスの上には、塗装しないように注意してください。

     

    要因2:下に塗ってあった塗料との相性が悪かった

    前の塗料が残っていて、その塗料との相性が悪い場合、塗料が密着できず、剥がれやすくなる場合がります。
    特にUV塗料が施されていると、表面硬度が硬いため、サンドペーパーで研磨をしてもニスが密着しない可能性が高くなります。
    また、油脂を含む塗料が塗られていた場合、上塗りしても剥がれやすい婆愛があります。